「ダブルハピネス」は歴史の街 長崎を拠点とし、
薬膳理論講座、料理教室、薬膳単発講座をしています。

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太古城の枇杷


ドラゴンが空中を飛び交っているようなスピード感のある街香港。
今でも香港の街や仲間の事を思い出します。
住んだ街は旺角というところ。
最初は女人街、次に花園街、どこも人人人…。
旺角という街の特徴はやはり日暮れからドラゴンが目を覚ますような、
どこからこの人人人が溢れ出すのかというほど若い人がくり出す、
明け方まで眠らない街でした。
日付が変わる頃に店を終えて寝に帰る。
休みの日は声を出す事もないので、
たまたま用事で店に電話して、
そこではじめて体調不調で声が出ないと知る事もありました。
毎日が課題と充実感で寂しいという感情は全くありませんでした。
ただ厄介なのは休みの日です。
買い物をしなければごはんは口に入りませんから買い出しに出かける。
徒歩で旺角の市場にも行きますが、最小単位が大量過ぎなので、
日系のスーパーがある遠い街まで地下鉄乗り継いで出かける事もありました。
香港島サイドの太古城、ここは私が大好きな場所でした。
駐在の日本人家族がたくさん住んでいる街だからです。
大戸屋があってそこに行けば日本人が必ずいたのです。
ママ友達が就学児の子供たちとそこで落ち合って、
習い事に行かせたり、待っていたしていました。
背中で母子の会話を聞くだけなんですが、
それが心地よく嬉しかったけど、
急に寂しいという感情もくっついてきて切なくもありました。
太古城にはアピタもあり(日系スーパー)、
日本から運ばれてきた日本製の食材とも会えました。
日本語の文字も嬉しくて、読みたくて、私のお気に入りでした。
ある日、フルーツの陳列のところに「茂木枇杷」が鎮座していました。
わ…。長崎…。
え?茂木から来たの?私は田上(隣街)、あなたも来たの?
高級すぎて買えないけど立ち去れなくて、
しみじみ見ていたのを思い出します。

仕事の日と休みの日は私の心はまるで違いました。
仕事の日は毎日が充実しやる気もみなぎる。躍動していた。
休みの日の黄昏時はどうしても遠い家族と故郷に想いがありました。
そして次の日はまた店に立つ。元気に立つ。
悲壮感も何もない、ここが私の生きる場所。

香港での日々は私に大切なことを刻むように教えてくれました。
間違いなくあの街は私のアナザースカイ。
コロナで日本に帰れない人、家族に会えない人。
切ないですね。
今は自由に身動きできないけど、
きっと目に見えない私達の想いはネットワークで飛び交っていると思います。
一日も早く自由な翼を広げて会える日を心から祈っています。

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